理科1年 化学

 気体
 [要点-気体の性質]
気体の集め方

 

①水上置換法:
(1)適した気体:酸素、窒素、二酸化炭素など水に溶けにくい気体
(2)方法:水槽やビーカーに水を満たす。
集めたい気体を発生させ、ホースを使ってその気体を逆さまにした水の中の試験管やフラスコに導く。
気体が水を押しのけて容器に集まる。

②下方置換法:
(1)適した気体:二酸化炭素、塩素など空気より重い気体
(2)方法:集めたい気体を発生させる。
気体を発生装置から下向きに向けて、集めたい容器に導く。
気体は重いため、自然に容器の底にたまり、空気を押し出す。

③上方置換法:
(1)適した気体:水素、アンモニアなど空気より軽い気体
(2)方法:集めたい気体を発生させる。
気体を発生装置から上向きに向けて、集めたい容器に導く。
気体は軽いため、自然に容器の上部にたまり、空気を押し出す。

  酸素 水素 二酸化炭素 アンモニア
 製法  過酸化水素水(オキシドール)+二酸化マンガン  亜鉛などの金属+うすい塩酸  石灰石(貝殻)+うすい塩酸(湯に発泡入浴剤)  塩化アンモニウム+水酸化カルシウム
 水にとけるか  とけない  とけない  少しとける  よくとける
 空気と比べて  少し重い  非常に軽い  重い  軽い
 捕集法  水上置換法  水上置換法  水上置換法
下方置換法
 上方置換法
 におい  なし  なし  なし  刺激臭
 水溶液の性質  中性  中性  酸性  アルカリ性
 見分け方  火のついた線香が燃え上がる  火を近づけると「ポン」と燃える  石灰水が白くにごる  特有の刺激臭

④気体の特徴:
(1)酸素:空気中に体積の割合で約21%含まれており、無色でにおいがなく、水に溶けにくい気体。
(火のついた線香を近づけると線香が燃え上がる。)

(2)水素:無色でにおいがなく、水に溶けにくい気体。
(火を近づけると「ポン」と音を出して燃える。)

(3)二酸化炭素:無色でにおいがなく、水に少し溶ける気体。
(石灰水に通すと石灰水が白くにごる。また、水に少しとけて炭酸になり酸性を示す。)

(4)アンモニア:無色で鼻をさすようなにおい(刺激臭)があり、非常に水に溶けやすい気体。
(刺激臭があり、水に非常によくとけて、アルカリ 性を示す。)
 気体の製法・性質-各気体の製法
①酸素(O₂)の製法:
(1)方法:過酸化水素水(H₂O₂)の分解
(2)必要な物質:過酸化水素水(オキシドール)、二酸化マンガン(MnO₂)
(3)反応式:2H2O2→2H2O+O2
(4)手順:
1. 試験管に少量の二酸化マンガンを入れる。
2. 試験管に過酸化水素水を加える。
3. 酸素が発生し始めるので、水上置換法で集める。

②二酸化炭素(CO₂)の製法:
(1)方法:炭酸カルシウム(CaCO₃)の塩酸(HCl)による反応
(2)必要な物質:石灰石(炭酸カルシウム)、塩酸
(3)反応式:CaCO3+2HCl→CaCl2+H2O+CO2
(4)手順:
1. 試験管に石灰石の小片を入れる。
2. 試験管に塩酸を加える。
3. 二酸化炭素が発生し始めるので、下方置換法で集める。

③水素(H₂)の製法:
(1)方法:亜鉛(Zn)と塩酸(HCl)の反応
(2)必要な物質:亜鉛の粒、塩酸
(3)反応式:Zn+2HCl→ZnCl2+H2
(4)手順:
1. 試験管に亜鉛の粒を入れる。
2. 試験管に塩酸を加える。
3. 水素が発生し始めるので、上方置換法で集める。

④アンモニア(NH₃)の製法:
(1)方法:塩化アンモニウム(NH₄Cl)と水酸化カルシウム(Ca(OH)₂)の反応
(2)必要な物質:塩化アンモニウム、水酸化カルシウム
(3)反応式:2NH4Cl+Ca(OH)2→CaCl2+2H2O+2NH3
(4)手順:
1. 塩化アンモニウムと水酸化カルシウムを混ぜる。
2. 加熱してアンモニアを発生させる。
3. 上方置換法で集める。
 各気体の収集
気体の収集方法
 

①水上置換法:
(1)概要:水に溶けにくい気体を水の上に置き換える方法です。
(2)適した気体:酸素(O₂)、水素(H₂)、窒素(N₂)
(3)手順:
大きな容器に水を入れる。
水で満たした試験管を逆さにして水中に入れる。
発生した気体をホースで試験管に導くと、気体が水を押し上げて試験管に集まる。

②下方置換法:
(1)概要:空気より重い気体を下に置き換える方法です。
(2)適した気体:二酸化炭素(CO₂)、塩素(Cl₂)
(3)手順:
容器の口を下に向ける。
発生した気体を容器の底から導入する。
気体は空気より重いため、自然に容器の底にたまる。

③上方置換法:
(1)概要:空気より軽い気体を上に置き換える方法です。
(2)適した気体:アンモニア(NH₃)、メタン(CH₄)
(3)手順:
容器の口を上に向ける。
発生した気体を容器の口から導入する。
気体は空気より軽いため、自然に容器の上部にたまる。

各方法のメリットと注意点:
④水上置換法:
(1)メリット:水に溶けにくい気体を効率よく集められる。
(2)注意点:水に溶けやすい気体(アンモニアなど)には適さない。

⑤下方置換法:
(1)メリット:簡単に空気より重い気体を集められる。
(2)注意点:気体が漏れないように注意が必要。

⑥上方置換法:
(1)メリット:空気より軽い気体を簡単に集められる。
(2)注意点:気体が漏れないように注意が必要。
 気体の判別
 

①二酸化炭素: 石灰水に通すと、石灰水が白く濁ります。
②水素: マッチの火を近づけると、水素が音を立てて燃えます。
③酸素: 線香の火を近づけると、線香が激しく燃えます。
④塩素: 赤いインクがしみ込んだろ紙を近づけると、色が抜けて白くなります。
 二酸化炭素
①二酸化炭素: 石灰水に通すと白く濁ります。
 

(1)石灰石にうすい塩酸を加えると二酸化炭素が発生します。
石灰石のかわりに貝がら、卵の殻、大理石を使うこともできます。
また、発泡入浴剤を湯につけても二酸化炭素が発生します。

(2)二酸化炭素は水上置換または下方置換で集めます。
二酸化炭素は水に少しとけるため、水上置換法では得られる気体の量が減るという欠点はあるが、
純粋な二酸化炭素を集めることができる利点があります。
できるだけ多くの二酸化炭素を集めるためには下方置換を使います。(空気より重いから)

(3)二酸化炭素の検出のためには石灰水を使う。
二酸化炭素を石灰水に通すと石灰水は白くにごります。
二酸化炭素を水にとかすと炭酸になり弱い酸性を示します。
酸性なので、青色リトマスを赤色に変えます。
また、BTB溶液を加えると黄色に変わります。
(BTB溶液は酸性では黄色、アルカリ性では青色、中性では緑色になる)
 水素
①水素: マッチの火を近づけると音を立てて燃えます。

 

(1)金属(マグネシウム、亜鉛、鉄、アルミニウム)にうすい塩酸(またはうすい硫酸)を加えると、
水素が発生します。

(2)水素は水にほとんどとけません。

(3)水にとけない気体は水上置換で集めます。

(4)マッチの火を近づけると、水素はポンという音を立てて燃えて(爆発して)、水ができます。
 酸素
酸素: 線香の火を近づけると激しく燃えます。

 
 

(1)二酸化マンガンにオキシドール(過酸化水素水を水で薄めたもの)を加えると、
酸素が発生します。

(2)このとき二酸化マンガン自体は変化せず、分解反応を促進する働きをします。
(このような働きをする物質を触媒といいます)

(3)酸素は水にとけにくいので、水上置換で集めます。

(4)酸素は物が燃えるのを助ける働きがあり、火のついた線香を近づけると線香は燃えます。
酸素自身は燃えません。