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 受動態の基礎(受動態の形と意味)
これまで解説してきた「Aは(が)Bを~する」という動作を行う人やものを主語にした表現は、
能動態と呼ばれます。

これに対し、受動態とは「BはAによって~される」というように、
動作を受ける人やものを主語にした表現です。


そして、受動態の形は「be動詞 + 過去分詞」となります。

実際に、能動態と受動態の文をみてみましょう。

まず、以下の文は「主語は~する」という能動態の文です。

He closes the door. 「彼は、そのドアを閉める。」

この文と同じことを表す時に、
「そのドア」を中心に考えると「そのドアは、彼によって閉められる。」という受動態の文になります。

それでは、この能動態の文を受動態の文に書き換えてみましょう。

受動態の文では、動作を受けるthe door「そのドア」を主語にします。

そして、動詞の部分を「be動詞 + 過去分詞」に変えます。

この場合、主語がThe doorで現在のことなのでbe動詞はis、closeの過去分詞はclosedなので
受動態の形はis closedとなります。

これで、The door is closed「そのドアは閉められる」という部分は完成です。

最後に、誰に(よって)好かれているかを表すために、by「~によって」を用い、
by him「彼に(よって)」を「be動詞 + 過去分詞」の後ろに付けます。

byの後ろに代名詞を置く時は目的格になるので、
by heではなくby himという形なることに注意しましょう。


よって、受動態の文は以下のようになります。

The door is closed by him. 「そのドアは、彼によって閉められる。」

過去形の文は、be動詞のisを過去形のwasにし、
以下のようになります。

The door was closed by him. 「そのドアは、彼によって閉められた。」

以下に、もう1度受動態の肯定文の形と意味をまとめます。

受動態の文は、動作を受けるものや人を主語にした表現で、
形は「be動詞 + 過去分詞」、意味は「~される」や「~された」となります。


そして、動作主は(代)名詞の目的格をby「~によって」の後ろに置き、
これをbe動詞 + 過去分詞の後に付けます。


受動態の文はbe動詞が用いられているので、
be動詞の後ろにnotを付ければ否定文になります。


以下の受動態を用いた肯定文を否定文に書き換えてみましょう。

The door is closed by him. 「そのドアは、彼によって閉められる。」

be動詞isの後ろにnotを付け、否定文は以下のようになります。

The door is not closed by him. 「そのドアは、彼によって閉められません。」

また、is notの短縮形isn'tを用いて、以下のように書くこともできます。

The door isn't closed by him.

もう1つ、以下の過去形の場合も考えてみましょう。

The car was bought by him. 「その車は、彼によって購入された。」

wasの後ろにnotを付け、否定文は以下のようになります。

The car was not bought by him. 「その車は、彼によって購入されなかった。」

was notの省略形wasn’tを用い、以下のように書くこともできます。

The car wasn't bought by him.

受動態の文はbe動詞が用いられているので、be動詞を主語の前に出し、
文末にクエッションマーク?を付ければ疑問文になります。


以下の受動態の文を疑問文に書き換えてみましょう。

The door is closed by him. 「そのドアは、彼によって閉められる。」

be動詞isを主語(the door)の前に出し、疑問文は以下のようになります。

Is the door closed by him? 「そのドアは、彼によって閉められますか。」

答え方は、YesまたはNoとbe動詞(is)を用い、以下のようになります。

Yes, it is. 「はい、閉められます。」
No, it isn't. 「いいえ、閉められません。」

過去形の文でも疑問文の作り方は同じで、以下のようになります。

Was the car bought by him? 「その車は、彼によって購入されましたか。」

答え方も、YesまたはNoとbe動詞(was)を用い、以下のようになります。

Yes, it was. 「はい、購入されました。」
No, it wasn't. 「いいえ、購入されませんでした。」
 受動態の基礎(by ~ を付けない受動態)
受動態とは、「BはAによって~される」というように動作を受ける人やものを主語にした表現です。

受動態の文は、動詞の部分に「be動詞 + 過去分詞」という形を用い、
意味は「~される」や「~された」となります。

これに対し、以下の文のように、
「AはBを~する」と動作を行う人やものを主語にした表現は能動態と呼ばれます。

He closed the door. 「彼は、そのドアを閉めた。」

そして、この能動態の文を受動態の文に書き換えると、以下のようになります。

The door was closed by him. 「そのドアは、彼によって閉められた。」

受動態の文では、動作を受けている(この場合閉められた)The door「そのドア」が主語になります。

そして、動作主(そのドアを開けたHe「彼」)は、by + (代)名詞の目的格「~に(よって)」をbe動詞 + 過去分詞の後ろに置いて表します。

先ほどの文では、動作主をby him「彼に(よって)」という形で表しています。

しかし、動作主は受動態の文に必ず付くという訳ではなく、
以下の3つの場合には動作主を表す「by ~」は省略されます。


1.動作主が明らかな場合
2.動作主が分からない場合
3.動作主が一般の人の場合


まず、1つ目の動作を行うものや人が明らかな場合について解説します。

以下の能動態の文をみてみましょう。

He broke the chair yesterday. 「彼が、昨日その椅子を壊しました。」

そして、もし椅子を壊したのが彼だと明らかに分かっている場合、
この能動態の文を受動態の文に書き換えると以下のようになります。

The chair was broken yesterday. 「その椅子は、昨日壊されました。」

話しの流れで彼が壊したことは明らかで、わざわざ言わなくても聞き手が誰が壊したのか分かる場合には、
動作主by him「彼によって」 は通常省略されます。

次に、2つ目の誰によってされたのか分からない場合について解説します。

以下の能動態の文をみてみましょう。

They built the building 10 years ago.「彼らは、10年前にそのビルを建てた。」

そして、この能動態の文を受動態の文に書き換えると、以下のようになります。

The building was built 10 years ago. 「そのビルは、10年前に建てられた。」

10年も前のことで誰によって建てられたか分からないという場合には、
このように受動態の文の動作主by them「彼らによって」を省略します。

最後に、3つ目の動作を行う人が一般の人の場合について解説します。

以下の能動態の文をみてみましょう。

They speak English in America. 「彼らは、アメリカで英語を話します。」

そして、この能動態の文を受動態の文に書き換えると、
以下のようになります。

English is spoken in America. 「英語は、アメリカで話されています。」

この場合、they「彼ら」というのはアメリカに住んでいる一般の人なので、
受動態の文のby them「彼らによって」は省略します。

また、この場合、英語はアメリカに住んでいる人によって話されていると明らかに分かるので、
by them「彼らによって」が省略されると考えることもできます。
 受動態の応用(助動詞 + 受動態)
受動態の文は、動詞の部分に「be動詞 + 過去分詞」という形を用い、
意味は「~される」や「~された」となります。


現在形や過去形の受動態の文は、以下の通りです。

Dinner is cooked by her. 「夕食は、彼女によって作られます。」
The car was bought by him. 「その車は、彼によって購入されました。」

ここで、「夕食は、明日彼女によって作られるでしょう。」という未来形の受動態の文を考えてみましょう。

明日という未来のことを表すために助動詞のwillを用い、
その後ろに受動態の形「be動詞 + 過去分詞」を置きます。


そして、助動詞willの後ろは必ず動詞の原形になるのでbe動詞はbeとなり、
受動態の形は「will + be + 過去分詞」となります。

よって、「夕食は、明日彼女によって作られるでしょう。」という受動態の文は以下のようになります。

Dinner will be cooked by her tomorrow.

否定文や疑問文の作り方は、助動詞を用いた能動態の文の場合と同じです。

よって、否定文は助動詞willの後ろにnotを付け、以下のようになります。

Dinner will not be cooked by her tomorrow.
「夕食は、明日彼女によって作られない(でしょう)。」

will notの短縮形won'tを用い、
以下のように書くこともできます。

Dinner won't be cooked by her tomorrow.

疑問文は、助動詞willを主語の前に出し、文末にクエッションマーク?を付け、
以下のようになります。


Will dinner be cooked by her tomorrow?
「夕食は、明日彼女によって作られるでしょうか。」

答え方は、YesまたはNoとwillを用い、以下のようになります。

Yes, it will. 「はい、作られるでしょう。」
No, it won't. 「いいえ、作られないでしょう。」

もう1つ、以下の文の受動態「be動詞 + 過去分詞」の前に助動詞must「~にちがいない」を置おいた文を考えてみましょう。

The car is bought by him. 「その車は、彼によって購入されます。」

この文のis boughtの前にmustを置くと、
以下のようにisはbeとなります。

The car must be bought by him.
「その車は、彼によって購入されるにちがいない。」

助動詞の後ろの動詞は必ず原形なのでbe動詞は必ず原形のbeになり、
canやmayなど、どの助動詞でも受動態の形は「助動詞 + be + 過去分詞」となります。
 受動態の応用(進行形の受動態)
受動態の文は、動詞の部分に「be動詞 + 過去分詞」という形を用い、
意味は「~される」や「~された」となります。

この受動態に進行形を加えたものが、進行形の受動態です。

まず、進行形の受動態の形と意味について解説します。

以下のように、進行形の形「be動詞 + 動詞のing形」と受動態の形「be動詞 + 過去分詞」を足し算すると、
進行形の受動態の形になります。

   be動詞 + 動詞のing形
+)        be動詞   + 過去分詞
---------------------------------------------------
   be動詞 +  being   + 過去分詞
           ↑be動詞のing形

be動詞と過去分詞の間には、進行形と受動態を繋ぐbeingが必ず置かれます。

進行形の受動態の意味は、受動態の「~される」と進行形の「~している(ところです)」を組み合せ、
「~されている(ところです)」となります。


実際に、以下の受動態の文を進行形の受動態に書き換えてみましょう。

Today's breakfast is cooked by her.
「今日の朝食は、彼女によって作られます。」

is cookedの部分を「is being cooked」に書き換え、
進行形の受動態の文は以下のようになります。

Today's breakfast is being cooked by her.
「今日の朝食は、彼女によって作られています。」

進行形の受動態の文は、be動詞の後ろにnotを付けると否定文になります。

よって、先ほどの肯定文を否定文に書き換えると、以下のようになります。

Today's breakfast is not being cooked by her.
「今日の朝食は、彼女によって作られていない。」

is notの短縮形isn'tを用い、以下のように書くこともできます。

Today's breakfast isn't being cooked by her.

また、進行形の受動態は、be動詞を主語の前に出し、
文末にクエッションマーク?を付けると疑問文になります。


よって、先ほどの肯定文を疑問文に書き換えると、以下のようになります。

Is today's breakfast being cooked by her?
「今日の朝食は、彼女によって作られていますか。」

答え方は、YesまたはNoとbe動詞を用い、以下のようになります。

Yes, it is. 「はい、作られています。」
No, it isn't. 「いいえ、作られていません。」

以上は現在進行形と受動態を組み合わせた場合ですが、
過去進行形の受動態はbe動詞を過去形に変えます。

よって、先ほどの現在進行形の受動態の文を過去進行形の受動態に書き換えると、
以下のようになります。

Today's breakfast was being cooked by her last night.
「今日の朝食は、昨夜彼女によって作られていました。」

未来進行形の受動態の形は、be動詞の前に未来を表す助動詞willを置き、
be動詞は原形になるので「will be + being + 過去分詞」となります。


よって、先ほどの現在進行形の受動態の文を未来進行形の受動態に書き換えると、
以下のようになります。

Today's breakfast will be being cooked by her.
「今日の朝食は、彼女によって作られているでしょう。」
 受動態の応用(完了形の受動態)
受動態の文は、動詞の部分に「be動詞 + 過去分詞」という形を用い、
意味は「~される」や「~された」となります。

この受動態に完了形を加えたものが、完了形の受動態です。

まず、現在完了形を用いて完了形の受動態の形と意味について解説します。

以下のように、現在完了形の形「have(has) + 過去分詞」と受動態の形「be動詞 + 過去分詞」を足し算すると、
完了形の受動態の形になります。

   have(has) + 過去分詞
+)          be動詞   + 過去分詞
-------------------------------------------------------
   have(has) +  been   + 過去分詞
             ↑be動詞の過去分詞

haveと過去分詞の間には、完了形と受動態を繋ぐbeenが必ず置かれます。

完了形の受動態の意味は、受動態の「~される」と現在完了形の継続、経験、完了(結果)を組み合せ、
以下のようになります。


1.継続「~され続けている」
2.経験「~されたことがある」
3.完了「~されたところです」「~されてしまった」


以下の現在完了形の文を完了形の受動態の文に書き換えてみましょう。

Dinner is cooked by her. 「夕食は、彼女によって作られます。」

is cookedの部分を「has been cooked」に書き変え、
現在完了形の受動態の文は以下のようになります。

Dinner has been cooked by her.
「夕食は、彼女によって作られてしまった。」

継続、経験、完了(結果)のうち、この場合は完了の意味が1番自然です。

現在完了形の受動態の文は、現在完了形の文と同様にhave(この場合はhas)の後ろにnotを付けると否定文になります。

よって、先ほどの肯定文を否定文に書き換えると、以下のようになります。

Dinner has not been cooked by her yet.
「夕食は、彼女によってまだ作られていません。」

has notの短縮形hasn'tを用い、以下のように書くこともできます。

Dinner hasn't been cooked by her yet.

また、have(この場合はhas)を主語の前に出し、
文末にクエッションマーク?を付けると疑問文になります。


よって、先ほどの肯定文を疑問文に書き換えると、
以下のようになります。

Has dinner been cooked by her yet?
「夕食は、彼女によってもう作られてしまいましたか。」

答え方は、YesまたはNoとhave(has)を用い、
以下のようになります。

Yes, it has. 「はい、もう作られてしまいました。」
No, it hasn't. 「いいえ、まだ作られていません。」

現在完了形の受動態の文は、
以下のように経験や継続の意味も表します。

I have been told a lie by my best friend once.
「私は、1番仲のいい友達に1度嘘をつかれたことがある。」

I have been praised by my mother since I was a child.
「私は、子供の頃から母親に褒められ(続け)ています。」

※praisedはpraise「褒める」の過去分詞です。

過去完了形の受動態の形は、現在完了形の受動態のhave(has)の部分を過去形のhadに変え、
「had + been + 過去分詞」となります。


意味は、以下の3つです。

1.継続「(過去のある時点まで)~され続けていた」
2.経験「(過去のある時点までに)~されたことがあった」
3.完了(結果)「(過去のある時点までに)~されてしまった」


以下は、過去完了形の受動態を用いた文です。

The room had been put away when he got there.
「彼がそこに着いた時、その部屋は片付けられてしまっていた。」

※put away「片付ける」のputは過去分詞です。

この文では、by themが省略されています。

過去完了形の受動態の文は、
以下のようにhadの後ろにnotを付けると否定文になります。

The room had not been put away when he got there.
「彼がそこに着いた時、その部屋は片付けられていなかった。」

had notの短縮形hadn'tを用い、以下のように書くこともできます。

The room hadn't been put away when he got there.

過去完了形の受動態の疑問文は、
以下のようにhadを主語の前に出し、文末にクエッションマーク?を付けます。


Had the room been put away when he got there?

「彼がそこに着いた時、その部屋は片付けられていましたか。」

答え方は、YesまたはNoとhadを用い、以下のようになります。

Yes, it had. 「はい、片付けられていました。」
No, it hadn't. 「いいえ、作られていませんでした。」

過去完了形の受動態の文は、以下のように経験や継続の意味も表します。

I had been told a lie by my best friend before I was 20 years old.
「20歳になる前に、私は1番仲のいい友達に1度嘘をつかれたことがあった。」

I had been praised by my mother till I was 20 years old.
「20歳になるまで、私は母親褒められ(続け)ていました。」

未来完了形の受動態の形は、現在完了形の受動態のhave(has)の前に未来を現す助動詞willを置き、
「will have + been + 過去分詞」となります。


意味は、以下の3つです。

1.継続「(未来のある時点まで)~され続けることになる(でしょう)」
2.経験「(未来のある時点までに)~されることになる(でしょう)」
3.完了(結果)「(未来のある時点までに)~されてしまう(でしょう)」


以下は、未来完了形の受動態を用いた文です。

Dinner will have been cooked by her when we get home.
「私達が家に着く時(頃)には、夕食は彼女によって作られているでしょう。」

未来完了形の受動態の文は、以下のようにwillの後ろにnotを付けると否定文になります。

Dinner will not have been cooked by her when we get home.
「私達が家に着く時、夕食は彼女によって作られていないでしょう。」

will notの短縮形won'tを用い、以下のように書くこともできます。

Dinner won't have been cooked by her when we get home.

未来完了形の受動態の文は、以下のようにwillを主語の前に出し、
文末にクエッションマーク?を付けると疑問文になります。


Will dinner have been cooked by her when we get home?
「私達が家に着く時(頃)には、夕食は彼女によって作られているでしょうか。」

答え方は、YesまたはNoとwillを用い、以下のようになります。

Yes, it will. 「はい、作られているでしょう。」
No, it won't. 「いいえ、作られていないでしょう。」

未来完了形の受動態の文は、以下のように経験や継続の意味も表します。

The book will have been read one hundred times if he reads it.
「もし彼がその本を読むと、その本は100回読まれることになる(でしょう)。」

He will have been praised by my mother till he is 20 years old.
「20歳になるまで、彼は母親に褒められ続けるでしょう。」
 受動態の応用(群動詞<句動詞>の受動態)
まず、群動詞<句動詞>とは何か簡単に説明します。

buyなど多くの動詞は、1語である動作を表します。

これに対し、laugh at「~を笑う」やspeak to「~に話しかける」などのように、
動詞が前置詞や副詞を伴って1つの動作を表すものが群動詞です。


実際に、以下の群動詞を用いた能動態の文を受動態に書き換えてみましょう。

They laughed at me. 「彼らは、私のことを笑いました。」

この文で、笑われたのは私なので受動態の文ではI「私」を主語にし、動詞の部分を「be動詞 + 過去分詞」に変え、
受動態の文は以下のようになります。

I was laughed at by them. 「私は、彼らに笑われました。」

ここで、群動詞の受動態を作る時には1つ注意が必要です。

能動態の文では、群動詞laugh atのatの後ろに目的語のmeが置かれていますが、
受動態の文ではmeは主語Iに変わり、atの後ろからなくなります。

ところが、群動詞laugh atはlaugh atで1つの動作を表しているため、
atの後ろの目的語がなくなってもatを消さずに残します。


慣れないと、受動態の文を作る時にatを消してしまうので注意しましょう。

もう1つ、群動詞speak to「~に話しかける」を用いた能動態の文を受動態の文に書き換えてみましょう。

A stranger spoke to me on the street yesterday.
「知らない人が、昨日その通りで私に話しかけてきた。」

この文の受動態は、以下のようになります。

I was spoken to by a stranger on the street yesterday.
「私は、昨日その通りで知らない人に話しかけられました。」

speak to「~に話しかける」は群動詞なので、
受動態の文でtoの後ろの目的語meがなくなってもtoを消さないので注意しましょう。


群動詞の受動態の否定文と疑問文の作り方は通常の受動態の時と同じです。

否定文は、be動詞の後ろにnotを付けます。

よって、先ほどの2つの肯定文を否定文に書き換えると、以下のようになります。

I wasn't laughed at by them. 「私は、彼らに笑われませんでした。」

I wasn’t spoken to by a stranger on the street yesterday.
「私は、昨日その通りで知らない人に話しかけられませんでした。」

疑問文は、be動詞を主語の前に出し、文末にクエッションマーク?を付けます。

よって、先ほどの2つの肯定文を疑問文に書き換えると、以下のようになります。

普通、自分に質問はしないので主語はyouに変えます。

Were you laughed at by them? 「あなたは、彼らに笑われましたか。」

Were you spoken to by a stranger on the street yesterday?
「あなたは、昨日その通りで知らない人に話しかけられましたか。」

群動詞の受動態を作るには、群動詞をしっかり覚えておく必要があります。

以下はよく用いられる群動詞なので、覚えておきましょう。

take care of 「~の世話をする」

look after「~の世話をする」

speak to 「~に話しかける」

bring up 「~を育てる」

put off 「~を延期する」

send for 「~を呼びにやる」

look up to 「~を尊敬する」

look down on 「~見下す」

speak ill of 「~を悪く言う」

speak well of 「~をよく言う」

make fun of 「~をからかう」

make use of 「~を利用する」
 注意すべき受動態(by以外を用いる受動態)
受動態の形は「be動詞 + 過去分詞」、意味は「~される」です。

そして、受動態の文で動作主は、通常以下のようにby「~によって」の後ろに置いて表します。

The box was opened by Ken. 「その箱は、ケンによって開けられました。」

この文では、動作を受けているのはThe box「その箱」、動作を行っている動作主はKen「ケン」です。

ところが、know「知っている」やcover「覆っている」など、
一部の動詞の受動態では動作主を表す時にby以外を用います。


実際に、knowを用いた以下の文を受動態に書き換えてみましょう。

Everyone knows her. 「みんなが、彼女のことを知っています。」

この能動態の文を受動態の文に書き換えると、
以下のようになります。

She is known to everyone. 「彼女は、みんなに知られています。」

動作主は同じくeveryone「みんな」なので、
普通に考えると受動態の文ではby everyone「みんなに(よって)」という形になりそうです。

ところが、be knownという受動態の後ろではby everyoneではなく、
to everyoneというようにtoを用いて動作主を表します。


もう1つ、coverを用いた以下の文を受動態の文に書き換えてみましょう。

Snow covered the ground. 「雪が、地面を覆っていた。」

この能動態の文を受動態に書き換えると、以下のようになります。

The ground was covered with snow. 「地面は、雪で覆われていた。」

この文でも「雪で(雪によって)」を表す時に、by snowではなく、
be coveredの後ろなのでwith snowというようにwithを用いて動作主を表します。


理屈を理解した方が覚えやすいという方もいると思い解説しましたが、
be known toで「~に知られている」やbe covered withで「~で覆われている」というに、
動詞と前置詞の組み合わせを熟語として暗記してしまいしましょう。

その他by以外を用いる受動態には、以下のようなものがあります。

1.be filled with 「~で(によって)満たされている」「~でいっぱいです」

The glass is filled with water. 「そのグラスは、水で満たされています。」

2.be caught in 「(雨などに)降られる」

I was caught in shower yesterday. 「私は、昨日にわか雨に降られました。」
 注意すべき受動態(be made of と be made from の違い)
動作主を表す時にby以外を用いる受動態、
be made of「~でできている」とbe made from「~から作られている」の違いについて解説します。


受動態の形は「be動詞 + 過去分詞」、意味は「~される」です。

受動態の文では、以下のように動作を受ける人や物が主語になります。

The box was opened by Ken. 「その箱は、ケンによって開けられました。」

そして、通常動作主はby「~によって」の後ろに置いて表します。

この場合、動作を受けているのはThe box「その箱」で、動作を行っているのはKen「ケン」です。

ところが、以下のようにknow「知っている」やcover「覆っている」などの受動態の文では、
by以外を用いて動作主を表します。

She is known to everyone. 「彼女は、みんなに知られています。」
The ground was covered with snow. 「地面は、雪によって覆われていた。」

そして、このようなby以外を用いる受動態の中で、
使い方に注意しなければならないものがあります。


それは、be made of「~でできている(作られている)」とbe made from「~から作られている」です。

実際に、以下の受動態の文をみてみましょう。

The desk is made of wood. 「その机は、木でできている。」
Wine is made from grape. 「ワインは、ぶどうから作られている。」

※この場合、of, fromの後ろのwoodとgrapeは動作主を表しているという訳ではありません。

そして、be made ofとbe made fromは同じような意味なので、
一見以下のように書くこともできそうですが、これらは間違いです。

× The desk is made from wood. 「その机は、木から作られている。」
× Wine is made of grape. 「ワインは、ぶどうでできている。」

何でできているか見た目で分かるもの(材料)の場合にはof、
形が変わり何から作られているか見た目で分からないもの(原料)の場合にはfromを用います。


そして、上の文だと机は木でできていると見た目で分かり、
下の文だとワインはぶどうから作られていると見た目では分かりません。

※ワインがぶどうから作られているということは、知識では分かっていますが見た目では分かりません。

よって、正しくは以下のようになります。

The desk is made of wood. 「その机は、木でできている。」
Wine is made from grape. 「ワインは、ぶどうから作られている。」

また、be made inだと「~で作られる(~製です)」という意味になります。

This computer is made in Japan. 「このコンピューターは、日本製です。」

よく、洋服などにmade in Japanなどと書かれているのは、
この受動態の一部が用いられているためです。
 注意すべき受動態(能動態の意味を持つ受動態)
受動態の形は「be動詞 + 過去分詞」、意味は「~される」です。

ところが、受動態の「be動詞 + 過去分詞」という形で、
「~する」や「~している」というように能動態のような意味になる場合があります。


それは、surprise「驚かせる」やsatisfy「満足させる」というような、
本来の意味が「~する」ではなく「~させる」といような動詞の受動態の場合です。


実際に、surprise「驚かせる」を用いた以下の能動態の文を受動態の文に書き換えてみましょう。

The news surprised us. 「その知らせは、私達を驚かせた。」

この能動態の文を受動態の文に書き換えると、以下のようになります。

We were surprised at the news. 「私達は、その知らせに驚かされた。」

そして、「私達は、その知らせに驚かされた。」は「私達は、その知らせに驚いた。」と同じ意味で、
むしろ後者の方が自然です。

よって、be surprised atは「be動詞 + 過去分詞」という受動態の形ですが、
「~に驚く」と能動態のように訳します。


また、この場合「~に(よって)」を表すためにbyではなく、
atを用いている点にも注意しましょう。

surprise自体が「驚く」ではなく、「驚かせる」と言う意味を持っているのでこのようなことが起こります。

もう1つ、satisfy「満足させる」を用いた以下の能動態の文を受動態の文に書き換えてみましょう。

The result satisfied them. 「その結果は、彼らを満足させた。」

この能動態の文を受動態の文に書き換えると、以下のようになります。

They were satisfied with the result. 「彼らは、その結果に満足しました。」

厳密には「彼らは、その結果に満足させられた。」という訳になりますが、
「彼らは、その結果に満足しました。」と訳した方が自然です。

よって、be satisfied withは「be動詞 + 過去分詞」と受動態の形をとっていますが、
「~に満足する」というように能動態の意味になります。


また、この場合、動作主「~に(よって)」はbyではなくwithで表します。

その他、能動態の意味を持つ受動態には以下のようなものがあります。

1.be interested in 「~に興味を持つ」

The book interests them. 「その本は、彼らに興味を持たせる。」

この能動態の文を受動態の文に書き換えると、以下のようになります。

They are interested in the book. 「彼らは、その本に興味を持っている。」

are interestedをそのまま訳すと「興味を持たされる」となりますが、
普通はそのように言わないので「興味を持っている」と訳します。

2.be excited aboutで「~に興奮する」

The movie excited me. 「その映画は、私を興奮させた。」

この能動態の文を受動態の文に書き換えると、以下のようになります。

I was excited about the movie. 「私は、その映画に興奮した。」

was excitedをそのまま訳すと「興奮させられた」となりますが、
普通はそのように言わないので「興奮した」と訳します。

3.be pleased with 「~を喜ぶ」「~に喜んでいる」

He was pleased with the present. 「彼は、そのプレゼントを喜んだ。」

4.be worried about 「~を心配している」

She is worried about her son. 「彼女は、彼女の息子のことを心配している。」

5.be shocked at 「~にショックを受ける」

I was shocked at the news. 「私は、そのニュースにショックを受けた。」

6.be disappointed at 「~に失望する(がっかりする)」

They were disappointed at the result. 「彼らは、その結果にがっかりした。」

なぜ能動態の意味になるのか理解してもらうために、
能動態を受動態に書き換えて解説しましたが、
これらは熟語のように形と意味を覚えてしまいましょう。