中学2年 理科 / 化学変化

化学変化と質量保存の法則

化学変化では、原子の組み合わせが変わります。
原子の種類と数は変わらないので、反応に関係する物質全体の質量は変わりません。

① 原子の組み合わせを変えてみよう

過酸化水素が、水と酸素に分かれる反応をモデルで見ます。「再生」またはスライダーで進めてください。

2 H₂O₂ → 2 H₂O + O₂
0%
H水素原子O酸素原子

反応前:過酸化水素

水素原子と酸素原子の組み合わせに注目しましょう。

原子の種類反応前現在(全体)
水素 H4 個4 個
酸素 O4 個4 個
分子の種類や数が変わっても、
原子は新しくできたり、なくなったりしません。

球は原子を表す模式図です。動きは組み替わりを示すもので、実際の反応経路や時間を再現していません。

② 気体が外へ出ると、はかりはどうなる?

同じ反応を「密閉した容器」と「開いた容器」で比較します。上のスライダーと連動します。

はかりの値(容器+中の物質)
106.80 g
容器内の物質6.80 g
外へ出た酸素0.00 g

容器の質量は 100.00 g。ふたを含む装置の質量は、どちらの条件でも同じとします。

6.80 + 0.00
= 6.80 g

容器内の物質 + 外へ出た酸素
= 反応前の物質の質量

密閉すると酸素も容器内に残るため、はかりの値は変わりません。
このモデルの質量の設定を見る

過酸化水素 6.80 g がすべて分解すると、水 3.60 g と酸素 3.20 g ができます。6.80 = 3.60 + 3.20 です。

質量は原子の相対的な質量を H=1、O=16 とした計算例です。溶媒の水・触媒・空気などは省略し、開いた容器では生成した酸素がすぐ外へ出る理想的なモデルです。蒸発や空気の浮力は考えていません。図中の粒子数は模式的なものです。

実際の過酸化水素水には、初めから水が含まれています。その水も含めて、反応前後の全体の質量を考えます。

③ 質量保存の法則を説明しよう

「はかりの値が減った」=「質量保存の法則が成り立たない」ではありません。
外へ出た気体を含めて考えると、全体の質量は変わりません。

考えてみよう:金属を空気中で加熱すると質量が増えるのはなぜ?

空気中の酸素が金属と結びつくからです。増えた分は、結びついた酸素の質量です。金属の質量+結びついた酸素の質量=できた酸化物の質量となり、質量保存の法則が成り立ちます。

考えてみよう:物質の性質が変わるのに、質量が変わらないのはなぜ?

原子の組み合わせが変わることで、別の性質をもつ物質になります。しかし、原子の種類と数は変わりません。そのため、全体の質量は変わりません。